好き

楽しみだった日曜日

「やば!!寝坊だよー。5分前にはついてる予定だったのにー。」

まぁ今日は、寝ぐせは大丈夫だったからよかったけど…って、やば!!るいくん待ってるじゃん。
「ごめんね。待ったよね?」

「うん。待ってた。」
えー。やっぱり怒ってる感じ?

てか、そこは「いまついたばっかり」とかいって誤魔化すところでしょー。
「遅くなった理由は寝坊?」

うわっ!しかも勘づかれてるし。
「まあ。そんな感じ?」

私は、怒こって帰っちゃうと思ってた。
でもるいくんは…
「やっぱりね!」っていって笑ってくれた。

イジワルなところもあるけど、やっぱり優しいなー。

デートをするのはいいけど、沈黙多過ぎ!
全部私の返事で会話が終わっちゃってる。

なんか喋らなきゃだよね。

そう思って話題を探す。

…って、あれ?
るいくんってなにが好きなんだろ?
よく考えてみれば、るいくんのこと全然しらないじゃん。

ちらりと横目で見る。

少し上目使いでないと見ることのできない彼の目はまっすぐ前を向いていて、しかし、その先になにがあるのかまだ私はわからない。

私たち、少しも近づけてない…

こんなんじゃダメだと首を振る。

なんのためのデートだ!ちかづくためだろ!

心の中で自分を励ます。

よし。いける!!
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