オタクな私にリア充の兄が出来た件wwww
「一ヶ月間、この家に住むことは言ってたけど……私の部屋に住むなんて聞いてない!」
「俺だって今朝聞かされたばっかだっつーの。ぎゃんぎゃん騒ぐな、うるさい」
「何で、私の部屋なんだ……お母さんの部屋だって空いてるっていうのに」
私は2LDKのマンションの一室を借りている。
二人で住むには広い方だが、更に男性が二人増えるとなると話は変わる。
「リリコさんの部屋には父さんが住むだろ。……察しろよ」
「ああ、まあ。そうだけど」
居間を除いて、寝れるスペースと言ったら私の部屋とお母さんの部屋位だ。
けれど、お母さんの部屋に寝泊まり出来ないのなら、結果は一つ。……私の部屋しかない。
「俺だって不本意だ。何故突然妹になったばかりの人間と過ごさなきゃならないんだ。不愉快だ」
「私だって嫌だ。お互い様でしょ」
宮崎さんは大きくため息をつくと荷物を下ろした。
「リリコさんの為なら、仕方がない。妥協してやる」
「はいはい、私もお母さんの為なら猫被り男とでも、一緒にいてやりますよ」
「……腹立つな。お前」
ギロリと睨まれたので、両手を上げて降参ポーズをしながらテレビを見た。
「ああ!!」
「……ったく、何だ。一々うるせぇ」
「アンタのせいで“ぽっきもん”のエンディング見逃したじゃないか!あー、エンディングカードを楽しみにしてたのに……」
時刻は七時半を過ぎた辺り。丁度アニメは終わってしまった。
「どうしてくれるんだ」
「テレビからカードが出る筈がないだろ。クソオタクが」
「当たり前だ。出てきたら私が発狂するわ!エンディングカードってのは、アニメのエンディング後の静止画の事だ。それも知らないのか。リア充が」
ううっ、毎週舐める様に楽しみにしていたのに。よりによって、宮崎さんのせいで見逃してしまった。
膝を抱えて踞ると、悲しみで涙が落ちてきた。
「まあ、分からないけど……俺が原因なんだな?」
珍しく優しい声を出したかと思うと!私の頭に何かを乗せた。
この温かさ……手?
「何してるの」
「撫でてやってんだろうが、ばーか」
まるで犬を相手している様に、髪の毛を弄んだりしながら、撫でてくる。
見上げた宮崎さんの表情がやけに柔らかかったから、驚いた。と、同時に怖くなる。
「な、……何か企んでるでしょ。犬みたいに撫でてれば尻尾を振ると思ったら大間違いだ。そんな簡単には落ちないから」
「たっく。この俺がお前があまりに可哀想だから撫でてやったのに、仇で返しやがって」
「あうっ」
ピコンとデコピンを放つと、宮崎さんは唇を尖らせた。
「俺だって、常に企んでいる訳じゃない」
「何それ、デレ期?そういうのは乙女ゲームの中だけにして下さい。現実に持ち出さないで下さーい」
「うるせぇ。意味分からない単語を使うんじゃねぇ」
宮崎さんは睨み付けると、襲い掛かってきた。
腕を掴んで、怖い顔で頭上から見下ろす。
常に私と話す時は怒っている様な怖い顔をしているけど、また違った怖さがある。
「ちょ、や、やめてよ」
「黙れ。お前なんかこうしてやる」
相手が宮崎さんだとは思えなくなった。知らない、男の人の低い声。迫る息。暗い、黒い何かが迫ってくる感じがして。
ーーコワイ。
助けて、お母さん。ごめんね、お母さん。
「っきゃ…………!!」
「俺だって今朝聞かされたばっかだっつーの。ぎゃんぎゃん騒ぐな、うるさい」
「何で、私の部屋なんだ……お母さんの部屋だって空いてるっていうのに」
私は2LDKのマンションの一室を借りている。
二人で住むには広い方だが、更に男性が二人増えるとなると話は変わる。
「リリコさんの部屋には父さんが住むだろ。……察しろよ」
「ああ、まあ。そうだけど」
居間を除いて、寝れるスペースと言ったら私の部屋とお母さんの部屋位だ。
けれど、お母さんの部屋に寝泊まり出来ないのなら、結果は一つ。……私の部屋しかない。
「俺だって不本意だ。何故突然妹になったばかりの人間と過ごさなきゃならないんだ。不愉快だ」
「私だって嫌だ。お互い様でしょ」
宮崎さんは大きくため息をつくと荷物を下ろした。
「リリコさんの為なら、仕方がない。妥協してやる」
「はいはい、私もお母さんの為なら猫被り男とでも、一緒にいてやりますよ」
「……腹立つな。お前」
ギロリと睨まれたので、両手を上げて降参ポーズをしながらテレビを見た。
「ああ!!」
「……ったく、何だ。一々うるせぇ」
「アンタのせいで“ぽっきもん”のエンディング見逃したじゃないか!あー、エンディングカードを楽しみにしてたのに……」
時刻は七時半を過ぎた辺り。丁度アニメは終わってしまった。
「どうしてくれるんだ」
「テレビからカードが出る筈がないだろ。クソオタクが」
「当たり前だ。出てきたら私が発狂するわ!エンディングカードってのは、アニメのエンディング後の静止画の事だ。それも知らないのか。リア充が」
ううっ、毎週舐める様に楽しみにしていたのに。よりによって、宮崎さんのせいで見逃してしまった。
膝を抱えて踞ると、悲しみで涙が落ちてきた。
「まあ、分からないけど……俺が原因なんだな?」
珍しく優しい声を出したかと思うと!私の頭に何かを乗せた。
この温かさ……手?
「何してるの」
「撫でてやってんだろうが、ばーか」
まるで犬を相手している様に、髪の毛を弄んだりしながら、撫でてくる。
見上げた宮崎さんの表情がやけに柔らかかったから、驚いた。と、同時に怖くなる。
「な、……何か企んでるでしょ。犬みたいに撫でてれば尻尾を振ると思ったら大間違いだ。そんな簡単には落ちないから」
「たっく。この俺がお前があまりに可哀想だから撫でてやったのに、仇で返しやがって」
「あうっ」
ピコンとデコピンを放つと、宮崎さんは唇を尖らせた。
「俺だって、常に企んでいる訳じゃない」
「何それ、デレ期?そういうのは乙女ゲームの中だけにして下さい。現実に持ち出さないで下さーい」
「うるせぇ。意味分からない単語を使うんじゃねぇ」
宮崎さんは睨み付けると、襲い掛かってきた。
腕を掴んで、怖い顔で頭上から見下ろす。
常に私と話す時は怒っている様な怖い顔をしているけど、また違った怖さがある。
「ちょ、や、やめてよ」
「黙れ。お前なんかこうしてやる」
相手が宮崎さんだとは思えなくなった。知らない、男の人の低い声。迫る息。暗い、黒い何かが迫ってくる感じがして。
ーーコワイ。
助けて、お母さん。ごめんね、お母さん。
「っきゃ…………!!」