オタクな私にリア充の兄が出来た件wwww
「星野さん、……入部希望なんですか」

鈴木くんを恐る恐る見ると、「やらかした」と頭を抱えて唸っていた。

えっと。やらかしたのは、私の方ですが。


「良いなー。ボクもアリスとルルと同じクラスが良かった よ」

ぐはっ。いきなり、呼び捨て。

そんなユウヒ様のお顔で言われたらHPが抉り取られるってば。

「えっへへ、羨ましいでしょ」

アリスは慣れっこなのか、ヨシノさんを見て笑ってる。


私はアリスに撮ってもらった、携帯の写真を眺めているだけで目が火傷しそうなのに。

直視したら溶けてしまうかもしれない。


二人を見てるとやっぱりお似合いで、ゲームの中に入った気分になる。

ああ、そうだ。

忘れちゃいけない。


「えっと、最後に二人の写真撮っても良い?」

主人公とヒーロー。

二人セットで取らないと意味がない。


それなのに私ったらついつい生ユウヒ様に会えた感激で、自分を入れて撮ってしまった。

勿体ない、勿体ない。


「「勿論」」

二人ともキメ顔を作ると、自主的にポージングをしてくれた。

撮られ慣れてる……、さすが、レイヤーだ。


楽しい楽しい撮影会でまた、我を忘れてハッスルしてしまったのだけど、鈴木くんはただ黙って私達を見ていた。

良かった。
そこまで、嫌われてないのかもしれない。


自意識過剰じゃなければ良いんだけど。
< 37 / 114 >

この作品をシェア

pagetop