オタクな私にリア充の兄が出来た件wwww
「うむ。出来たぞ」
長い間の後、部長さんが立ち上がった。
そのキラキラの視線の先には、完成した服がある。
それは、いつもと違った男性服で思わず、手を叩いて口を開いた。
「さすが、かわ……「格好いいですね!」」
可愛いですね。
それを遮る様に、アリスは声を張った。
「そうか。だろう。オレもそう思ったのだ」
部長さんは満足げに数回頷いて、それを天に掲げた。
体にフィットする素材の、小さなモデルスーツ。
一見戦隊モノの主人公の格好に見えるが、朝の時間帯でこれを見たことはない。
「知らぬのか?」
部長さんは私を見て首を傾げた。
しまった。乙女ゲームを基本として生活しているから、よく分からない。
「先輩の好きな、“甲殻戦隊サイキッド”のキャラですよね?」
すかさず、アリスはフォローに入り、部長さんの服を手に取った。
流石アリス。
部長さんはご機嫌なままだ。
「よく知っているな。ははは、さすがアリスだ」
「ふふふ……」
アリスの頭を撫でる部長さんの手つきは、ペットをあやす様に優しくて、アリスの目がとろけている。
そして、二人とも小さくて可愛らしいから、見ている私まで溶けてしまいそうだ。
「よしっ!これを学校祭で着るぞ!」
「良いですねー。いつもと趣向が変わって、物珍しい目当てで来た客が喜ぶんじゃないですか?」
アリスは嬉々として両手を上げた。
「ふはは。そうだろう!では、アリスの分の衣装も縫ってやるぞ!!」
「わー、ありがとうございます!」
部長さんとアリスが盛り上がるのを他所に、こそりと鈴木くんに耳打ちをする。
「あの、学校祭って何をするんですか?」
「去年は三年生の教室を借りて、展示兼喫茶でしたね。今年も同じじゃないですか?」
「じゃあ、アリスや部長さんはコスプレで店員をして……」
「僕ら、絵描きは装飾ですね。あと、歌い手はBGMを流したりとか」
私の絵を展示する、とな。
嬉しいような、恥ずかしいような、それでいて、不安だ。
「大丈夫です。適当で良いですよ」
ははっと鈴木くんは、笑い飛ばした。
私の顔が強ばっていたのがバレたのだろうか?
「そうですね」
ついこないだ入ったばかりの新人を、前に出すはずがないだろう。
迷惑かからない程度に頑張ってみよう。
クラスの事となるとやる気が出ないのに、何故か部活の為と考えたら頑張ろうと思えるのだった。
長い間の後、部長さんが立ち上がった。
そのキラキラの視線の先には、完成した服がある。
それは、いつもと違った男性服で思わず、手を叩いて口を開いた。
「さすが、かわ……「格好いいですね!」」
可愛いですね。
それを遮る様に、アリスは声を張った。
「そうか。だろう。オレもそう思ったのだ」
部長さんは満足げに数回頷いて、それを天に掲げた。
体にフィットする素材の、小さなモデルスーツ。
一見戦隊モノの主人公の格好に見えるが、朝の時間帯でこれを見たことはない。
「知らぬのか?」
部長さんは私を見て首を傾げた。
しまった。乙女ゲームを基本として生活しているから、よく分からない。
「先輩の好きな、“甲殻戦隊サイキッド”のキャラですよね?」
すかさず、アリスはフォローに入り、部長さんの服を手に取った。
流石アリス。
部長さんはご機嫌なままだ。
「よく知っているな。ははは、さすがアリスだ」
「ふふふ……」
アリスの頭を撫でる部長さんの手つきは、ペットをあやす様に優しくて、アリスの目がとろけている。
そして、二人とも小さくて可愛らしいから、見ている私まで溶けてしまいそうだ。
「よしっ!これを学校祭で着るぞ!」
「良いですねー。いつもと趣向が変わって、物珍しい目当てで来た客が喜ぶんじゃないですか?」
アリスは嬉々として両手を上げた。
「ふはは。そうだろう!では、アリスの分の衣装も縫ってやるぞ!!」
「わー、ありがとうございます!」
部長さんとアリスが盛り上がるのを他所に、こそりと鈴木くんに耳打ちをする。
「あの、学校祭って何をするんですか?」
「去年は三年生の教室を借りて、展示兼喫茶でしたね。今年も同じじゃないですか?」
「じゃあ、アリスや部長さんはコスプレで店員をして……」
「僕ら、絵描きは装飾ですね。あと、歌い手はBGMを流したりとか」
私の絵を展示する、とな。
嬉しいような、恥ずかしいような、それでいて、不安だ。
「大丈夫です。適当で良いですよ」
ははっと鈴木くんは、笑い飛ばした。
私の顔が強ばっていたのがバレたのだろうか?
「そうですね」
ついこないだ入ったばかりの新人を、前に出すはずがないだろう。
迷惑かからない程度に頑張ってみよう。
クラスの事となるとやる気が出ないのに、何故か部活の為と考えたら頑張ろうと思えるのだった。