オタクな私にリア充の兄が出来た件wwww
『何で、見ているんだよ』
とでも言いたげな視線を感じたので、何事もなかった様に視線をアリスに戻した。
アリスは良しとしても、他のクラスメートに宮崎さんと関わりがあるとバレたらマズイ。
二次元オタクのクセに一人前に三次元に興味持つんじゃねーよ、と言われるに違いない。
あー、くわばらくわばら。
「えー、後は文化委員だけだな。星野、やってくれるか?」
「……………………え?」
先生だけじゃない。クラスメートも皆が私を見ている。何で?と、黒板を見たらクラス委員選出と書いてあった。
ぼーっとしている間に、私の周りで勝手に時が進んでいたみたい。
「あと何も仕事が入ってないのはルルだけなんだって。だから、もう強制的みたい」
ボソボソ小声で教えてくれたアリスに、ありがとうと言うと深く頷いた。
人前に出るなんて仕事、大嫌いだけど決まってしまったのなら、足掻き様がない。力尽きて、そのまま机に突っ伏した。
日頃私の存在をない様に扱っているのに、こんな時だけ気づくなんて、酷いと思います。
内心で先生に文句を言った。
*
文化委員、初日の活動日。
集まった面子を確認して、また私は項垂れた。
そりゃないよ。私だって嫌な仕事をやるんだから、一緒にやる相手位いい人を選んでよ。
同じクラスの相方である鈴木くんが嫌なのではない。
鈴木くんは結構整った顔立ちだから、オタクな私をバカにするかと思っていたけれど、アリスいわく鈴木くんも同種らしい。
あまり話した事はないけど、これを知ってから友達になりたくなった。
なんて話しかけよう。
『目元のホクロ綺麗ですね、“花咲く、プリンス物語”のルシアン様みたいで』
なーんて、引かれるから、言わないけど。
一番偉い席に座るあの男、宮崎さんが嫌なのだ。
文化委員の時点で文化委員長の宮崎さんを思い出さなかった私がアホだけれども、どう仕様もない。
何事もない様に配布資料に目を通しているフリをする。
いーや、ちょっと待て。
そもそも宮崎さんも私が妹とバレたら不利だから漏らす筈がないんじゃないか?
ならば、変に気を張る必要はない。
人の目がある場所では今まで通り他人のままだから。
ふぅ、と肩の力を抜いて起き上がった。
今の私は最強だ。
宮崎さんと目が合っても笑っていられるぜ、わっはっは。
「星野さん、……体調悪いんですか?」
「え、ああ。大丈夫、です」
鈴木くんは、軽く私を見ると固い笑顔を見せた。つられて私も引きつった笑顔を返してしまう。
不自然な一連な挙動を見られていたかと思うと顔から火が出そうになる。
「そこ、私語は慎んで下さい」
空気を切り裂く様な、宮崎さんの冷たい声。
「……すいません」
確かに、委員会中に突っ伏したり会話する私が悪いけども、そんな冷酷な視線をぶつけなくても良いじゃないか。
親の敵じゃあるまいし。
チロリと鈴木くんを見ると、宮崎さんに怒鳴られたのが相当堪えたのか背筋を伸ばして座り直していた。
たかが委員会説明に真剣な態度で臨んでいる。
極端すぎる程の真面目さが、何処か面白い。嫌いじゃない。
鈴木くんに微笑むと、鬼の面した文化委員長に顔を向けた。
まだ、私への怒りは冷めていない様で、また睨まれた。
とでも言いたげな視線を感じたので、何事もなかった様に視線をアリスに戻した。
アリスは良しとしても、他のクラスメートに宮崎さんと関わりがあるとバレたらマズイ。
二次元オタクのクセに一人前に三次元に興味持つんじゃねーよ、と言われるに違いない。
あー、くわばらくわばら。
「えー、後は文化委員だけだな。星野、やってくれるか?」
「……………………え?」
先生だけじゃない。クラスメートも皆が私を見ている。何で?と、黒板を見たらクラス委員選出と書いてあった。
ぼーっとしている間に、私の周りで勝手に時が進んでいたみたい。
「あと何も仕事が入ってないのはルルだけなんだって。だから、もう強制的みたい」
ボソボソ小声で教えてくれたアリスに、ありがとうと言うと深く頷いた。
人前に出るなんて仕事、大嫌いだけど決まってしまったのなら、足掻き様がない。力尽きて、そのまま机に突っ伏した。
日頃私の存在をない様に扱っているのに、こんな時だけ気づくなんて、酷いと思います。
内心で先生に文句を言った。
*
文化委員、初日の活動日。
集まった面子を確認して、また私は項垂れた。
そりゃないよ。私だって嫌な仕事をやるんだから、一緒にやる相手位いい人を選んでよ。
同じクラスの相方である鈴木くんが嫌なのではない。
鈴木くんは結構整った顔立ちだから、オタクな私をバカにするかと思っていたけれど、アリスいわく鈴木くんも同種らしい。
あまり話した事はないけど、これを知ってから友達になりたくなった。
なんて話しかけよう。
『目元のホクロ綺麗ですね、“花咲く、プリンス物語”のルシアン様みたいで』
なーんて、引かれるから、言わないけど。
一番偉い席に座るあの男、宮崎さんが嫌なのだ。
文化委員の時点で文化委員長の宮崎さんを思い出さなかった私がアホだけれども、どう仕様もない。
何事もない様に配布資料に目を通しているフリをする。
いーや、ちょっと待て。
そもそも宮崎さんも私が妹とバレたら不利だから漏らす筈がないんじゃないか?
ならば、変に気を張る必要はない。
人の目がある場所では今まで通り他人のままだから。
ふぅ、と肩の力を抜いて起き上がった。
今の私は最強だ。
宮崎さんと目が合っても笑っていられるぜ、わっはっは。
「星野さん、……体調悪いんですか?」
「え、ああ。大丈夫、です」
鈴木くんは、軽く私を見ると固い笑顔を見せた。つられて私も引きつった笑顔を返してしまう。
不自然な一連な挙動を見られていたかと思うと顔から火が出そうになる。
「そこ、私語は慎んで下さい」
空気を切り裂く様な、宮崎さんの冷たい声。
「……すいません」
確かに、委員会中に突っ伏したり会話する私が悪いけども、そんな冷酷な視線をぶつけなくても良いじゃないか。
親の敵じゃあるまいし。
チロリと鈴木くんを見ると、宮崎さんに怒鳴られたのが相当堪えたのか背筋を伸ばして座り直していた。
たかが委員会説明に真剣な態度で臨んでいる。
極端すぎる程の真面目さが、何処か面白い。嫌いじゃない。
鈴木くんに微笑むと、鬼の面した文化委員長に顔を向けた。
まだ、私への怒りは冷めていない様で、また睨まれた。