モンスター・バスターズ
Episode1*
モンスター・バスターズ
カンカンカンカン___________
太陽が山の間から顔を出す頃。
もう聞くのも慣れた大きな音が聞こえ、私は起きた。
そして素早く布団をたたみ、制服を着る。
制服と言っても、スカートやブレザーなんかではない。
作業着とか特攻服によく似た、動きやすさを重視して作られた服だ。
支度を整え、駆け足で広間へ向かう。
グングンと周りの人を抜かし、1番で広間へ着いた。
「おはようございます、所長」
軽く頭を下げ、所長に挨拶をする。
「はいおはよう。今日も元気で何よりです」
所長は少しシワを作りながら優しく微笑んだ。
私は所定の位置につき、他の人の到着を待つ。
「おはようございます、所長!」
2番目にやってきたのは、私の1番の相棒であるサキだった。
「おはよう」
所長に挨拶をし、私の後ろに並ぶ。
「おはよう、ナギ。今日も1番乗りね」
「あぁ。サキこそ今日も2番乗りだな」
私は少し笑って言ってみせた。
後ろでクスッと笑った声が聞こえた。
「今度は私が1番になってやるんだから!」
「それは無理だな」