瑠璃は、俺の宝物
        帰り道


「瑠璃」


「何?」


「瑠璃と一緒に帰れて嬉しい。
本当は、父さんに、大学から日本で
暮らしたらどうだって、言われたんだ。

けど、早く瑠璃に会いたくて、
四年間の留学って言う、父さんとの約束
果たしてきた」


「私は、日本にずっと居るんだから、
そんなに焦らなくても」


「だって、瑠璃が他の誰かに取られる
とか、凄く嫌だったから」

「それって……」


「だから、瑠璃のこと好きって言っただろ。
だから、待ってて欲しいって約束したのに」

「そうだったけ」

「覚えてないの、ひどいなぁー」





本当は、覚えてる。

でも、恥ずかしくて、言えなかった。

私も好きって……。



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