藍くん私に触れないで‼


藍くんは、今一人であの小さな古いアパートで暮らしている。

お母さんはどこにいるの?

どうしてまた帰ってきたの?



いつから病気になったの?



まだ、まだ、まだ、

分からないことばかりよ。



気づいたら、朝になっていた。

朝だと思って時計を見たけれど、時計は昼近くを指していて、もう学校はすでに始まっていた。


とくに慌てるでもなく、布団にくるまった。

こんな状況で学校になんて行けるわけがない。


髪もボサボサ、そもそも教科書も制服も、全部藍くんの家にある。

まあ、いい。


髪が整っていて、教科や制服が揃っていたとしても、今日は到底学校に行ける気分ではない。

真っ白な天上を見上げて、少し懐かしい気がした。


昨日まで茶色の板をずっと見上げてた。


私、少しは潔癖性直ったみたい。

藍くんの、おかげね。


藍くんに会いたい。





どんな顔をして会えばいいのか分からないけれど、
あなたが心配で、仕方がない。

今度は私が抱き締めたい。

あなたのために、なんでもしたい。


好きだ。


好きで、好きすぎて、辛い。


あなた以上に私は、人を好きになったことない。



もう、分からない。


好き。



何が好きなのか、分からない。



でも、好きだ。

愛している。





大好きだ。





この気持ちを私は忘れない。

理屈ばかり考えてきた私の、初めての試み。
苦しいこの気持ちを、受け止めてあげる。


苦しいけど、全力で受け止める。



悔しいけど、


大好きなんだ。



ずっと、

あなたの全てを愛してる。



あなたを、失いたくはない。



どんなことがあっても、

私は、あなたを裏切らない。


あなただけを欲する。


あなただけの側にいる。



あなただけのものでいる。






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