藍くん私に触れないで‼


私は焦っていた。

あれからまた日が過ぎた


ちゃくちゃくと日々が過ぎていくのに、何もできていない自分を責めたくなる。

でも、考えても考えても、何も思い浮かばない。


自分にできることなんて何もないって分かってしまう。

やるせない気持ちにばかりなっていく。


そのせいか、最近夢を見ればそれは全部悪夢ばかりで、
藍くんは絶対に手の届かない場所にいる。

どんなに手を伸ばしても、絶対に届かない。


疲れた。





私は頑張って行き続けた学校を休んだ。

次の日も休んだ。

その次の日も休んだ。


薄暗い部屋のなかで、藍くんのベッドの上で寝転がるときだけほんの少し安心できた。

枕に、かすかに藍くんが残ってるような気がして、それを抱き締めてみたりした。

頭が真っ白になりかけてた。


時計の秒針が妙に響いてきたり、テレビのバラエティーの笑い声がうるさかったり。

でも、頭はからっぽで、何をする気力もなくなって。

たぶん、鬱って、これだな、とか、思って。


時おり思い出す顔に、胸が締め付けられるように痛くなって。


夜は意味もなく涙が流れた。


そんな生活をし始めて、ある昼下がりのこと、お腹がすいた。
1日一食でこと足りていた私はお腹がすいて、家にあったら缶詰を開けた。

それを食べてまたベッドに戻って枕を抱き抱えた。



私、何してんだろう。


なにもしてないか。


変な疑問に自問自答した。


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