藍くん私に触れないで‼

それにそれに、してほしいことなんでもしてくれるらしいし…



…してほしいことって…何かしら??



私は藍くんとの再開をずっと夢見て過ごしてきたけれど、
いざ、会ってるとなると、確かに、嬉しいんだろうけど、それで、何かしてほしいというのがよく分からない。


まあ、いいか。


深いことは考えない方がいい。



向こうだって、本心ではひどいことを考えているんだろうし、私はあの人のちょっとした善意にしっかり乗っかってこの3ヶ月楽しむんだ。


それでいい。


それだけでいい。



3ヶ月、彼は私のもの。



その事実だけで、きっと、満たされるはずだから。


ずっと、夢見てた。

彼の一番近くにいること。


それがやっと叶うのよ。



「よし」



ごちゃごちゃ考えるのはやめ。

心配するのは、優しい藍くんに触れられたときに鼻血を出してしまうことくらいだ。

あの端正な顔が微笑んで私を見つめるだけで、出血だなんて、彼は何かの殺人兵器のようだ。

3ヶ月の間に出血多量で死なないように気を付けなくてはね。



< 16 / 137 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop