藍くん私に触れないで‼
どうしてほしいって、
そんないきなり言われても、なにも、望んでない。
ただ、これからも、ここにいられたら、それでいいと思ってたけど。
理由なんて、ない。
ただ、ここで掃除してご飯作りたい。
「もう、気が済んだなら、出てったら?」
「……」
「俺のこと、別に好きじゃないんだろ?もうこれ以上、自分の時間無駄にすんなよ」
どうして、こんなことを言われなくちゃならないのだろう。
私がそうしたいって言ってるんだから、させてよ。
でも、私、藍くんの生活を制限したい訳じゃないって言っときながら、私がここにいるだけで、
ずいぶん制限してるよね。
「ちょっと、私、出かけるね」
「どこに?」
「どこでもいいでしょ。どこでも。ちょっと色々考えるの。帰ったら答えを言うから」
そのまま私は再び部屋を出た。