愛に結ばれた蝶
14









「ユイお兄ちゃんを
よろしくお願いします

こんな見た目していますけど
本当は誰よりも優しいんです

ユウお兄ちゃんがいなくなった時も
ユイお兄ちゃんだけは
私とお母さんを助けてくれたんです

ユイお兄ちゃんが優しいのは
妹である私が保証します」





妹・杏璃の言葉に

僕は固まるしかなかった




「……どういう事…結」



蝶子さんが睨みつけてくる

殺気のこもった恐ろしい睨みだ




「いやっ…あのっ…それは…

杏璃何を言っているんだよ?
僕はユイじゃなくてユウだろ?

お兄ちゃんのこと間違えちゃ駄目だろ?」


「何を言っているのお兄ちゃん
私がお兄ちゃんたちを間違うわけないじゃない

そもそもユウお兄ちゃんは
ユイお兄ちゃんみたいな目していないもん

眼帯して赤い目をしているのは
ユウお兄ちゃんじゃなくてユイお兄ちゃんでしょう?」




たっ…確かに間違うことはあり得ないけど

僕が“兄さん”と…








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