愛に結ばれた蝶
僕は洗面所に行って
眼帯を外した
だけどすぐに付けた
付けないと駄目だ
絶対にますます何か言われる
眼帯で何か言われても
何もしないで行くよりマシだろう
学校に行っても
バイト先に行っても
皆に色々聞かれた
何故こんななんだ
どうして眼帯なんてしているんだ
その下を見せてくれないか
色々言われた
だけど全て無視した
気味悪がられるのが
目に見えていたから
放課後
いつものようにバイトしていると
ポケットにいれっぱなしだったらしい携帯電話が震えた
『もしもし?
藤井さんですか?
藤井杏璃さんが
発作を起こして倒れて
意識不明の重体です
今すぐ病院に来てくれませんか?』
僕は店長に事情を説明し
早引けして病院へ行った