愛に結ばれた蝶
署を出て改めてチケットを見て気が付く
「……おい」
「早いっスよ警部…
オッサンのくせして走るの早いんスね…」
「オッサンは余計だ
それよりお前…コレを見ろ」
「何スか?」
「この鈴の屋割引チケット…
有効期限切れているってどういうことだー!?」
「あっ本当だ!
スンマセン警部!
俺の見落としでしたー!」
「ふざけるなー!
久しぶりにあの子たちを見に行こうと乗り気だったのに!
オレの楽しみをぶち壊しやがって!」
「スンマセンッて警部!
では俺の自腹で行きましょう?ね?」
「ふざけるなっ!
オレはもう行かない!
戻った戻った!
仕事がまだ残っているんだ
お前にも手伝ってもらうからな…?」
「ヒエー!
警部はどんな犯人よりも怖いっス!!」
ったく…部下め
オレの楽しみを奪いやがって
…別に良いや
あの子たちが幸せなら
今を生きているのなら……