愛に結ばれた蝶
「ちょっ…
黙るってアリなの?
殺してほしいなら見せなさいよ
てか殺す時見るんだけどね」
さっきまでペラペラ
話していたくせに
口が縫われたみたいに
何も言わなくなってしまった
「……ねぇちょっと」
「…驚きませんか」
「はぁ?
驚くって何よ」
クイッと
彼は顔を上げた
「…………」
「……あんまり
見るものじゃありませんよ」
苦笑している彼の右目は
真っ白な眼帯に覆われていた
そして隠れていない左目は
真っ赤だった
いつも見る
血の海のように