愛に結ばれた蝶
鋭そうな蝶子さんですけど
何だか無自覚な部分もあるのかもしれませんね
「どうかした?」
「いえ何も」
「…そういえば
最後の晩餐を終えたわね
そろそろ
アンタが死ぬ場所考えないと」
「ああ…そうですね」
すっかり忘れていたなんて言ったら
蝶子さんは怒るだろうか?
でも忘れていたんだ本当に
蝶子さんと一緒に過ごす時間が…
楽しいと…思えて……
「…………」
何を考えているんだ僕は
死にたいと思っていないような
考えをして
「待っていましたよ蝶子さん
僕のこと殺してくれますよね?」