愛に結ばれた蝶
「うーん」と考えた蝶子さんは
ハッとした感じで僕を見た
「良い場所があるわ!
ここから少し遠いんだけどね」
「本当ですか!?」
「ええ
お金あるかしら?」
「勿論です!」
「電車に乗らないと駄目だから…
そうと決まれば早く行くわよ!」
興奮したのか蝶子さんが
―――僕の手を引いて走り出した
「ちょっ蝶子さんっ!?」
手を引かれながら走り
僕は蝶子さんの名前を呼ぶ
だけど蝶子さんは何も聞かず
そして僕の手も離さない
…もうすぐだよ
もうすぐで僕は死ねるよ
『……お…ちゃ…ん……』
待ってて
アンリ――――――