愛に結ばれた蝶
早く
早く
早く―――
お願いだ
早く僕を殺してくれ
殺して…くれ……
「ちょっ落ち着きなさいよ!
突然すぎるわよ!」
「蝶子さん早くっ!」
「良いから―――
落ち着けって言っているのよッ!」
僕は蝶子さんに殴られた
勢いが思ったよりもあって
尻餅をついた
「早く殺してください…
僕を早く…殺して……ッ」
殺してくれないと
間に合わない
「早く早く早く早くっ!
蝶子さん何を躊躇っているんですか!?
アナタは繁華街を騒がせる殺人鬼でしょう?
僕1人殺すぐらい
何の躊躇いもないはずでしょう!?」