大切な君に向けたたった1つの宝物
部屋に入り荷物を下ろしてすぐに机に向かう。
ノートを開きシャーペンをクルクル回しながら
「んーどうしよーかなー」
っと独り言。
恋愛なんてろくに経験したことがないアタシにとって
賛成したとはいえ「恋愛」というテーマは難しかった。
まともに恋愛と言えるのは今...。
ずっと片想いをしていること.....!!!!
「それだー( ゚Д゚)!!」
アタシはそう叫んだ。
すると、廊下からバタバタと誰かが走ってくる音が聞こえてきた。
ガチャッ!!
「雛ちゃんどうしたの!?」
アタシの大きな声で乍那兄ちゃんが心配して来てくれたのだ。
「あっ...えーっと大丈夫!!ちょっと考えごとしてて...ごめんね!」
アタシは乍那兄ちゃんにそう言うと、お兄ちゃんをドアの方へ押しやった。
「ならいいんだけどさ!何かあったらすぐに言うんだぞ!!お兄ちゃんは...」
「もう大丈夫だから!ねっ?じゃばいばーい」
ぐいぐいとお兄ちゃんをドアへ押しやり部屋から出した。
「ふー...。とにかく書くことは決まった。うん。これなら書ける!!」
アタシはそう言いながらまた机に向かった。