大切な君に向けたたった1つの宝物
練習っていうのは部活のこと。こんなヒヨコヒヨコと呼ばれていても、一応軽音部のボーカルをしている。
「ったく剛は....」
ブツブツ文句を言いながら長い廊下を歩いていると、後ろから誰かが抱きついてきた。
「ギャーーーーー!!!!!!!!!」
アタシは驚き、腰に回った腕を離して走った。
「待てってー。おーい雛乃ー」
アタシは走るのを止めて後ろを見た。
....暢(ノボル)。
軽音部ギター担当「水澤 暢」。ちなみに剛はドラム。
「いっつもいっつも暢はスキンシップの度がすぎてるの!!」
アタシはギャーギャ暢に言った。
「あはは(´∀`)雛乃ってやっぱおもしれー」
暢はケラケラ笑いながらアタシのほっぺたをつねった。
「ひたひって!!ひいてるの??ヽ(`Д´)ノ」
アタシはジタバタしながら言った。
「雛乃ってやっぱヒヨコだな。」
暢はそう言うと手を離して部室入っていった。
....ヒヨコ。
アタシはとりあえず中に入った。