冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~
「ここは、王都の東地区ですよ。
そしてあなたは、囚われの身だ。」
「囚われ、、、。」
「あなたが犬を放って、私達の間をうるさく嗅ぎまわる
からですよ。
オニギスのマッカーソンのところでも然り、ジェイド.マン
のところでも然り、、、。。
もっともあなた自身も犬で、それを放っていたのは
皇帝でしょうがね。」
「私達って、、、まさか!」
「そのまさかですよ。」
そう言って、ダニエルはくくくっと笑った。
「だが、あなたが嗅ぎ回れるのも今日までだ。
明日にはあなたの死体が運河にうかぶ。」
「.......っ!」
驚愕でリューリは言葉もでない。
ダニエルは懐から、茶色の小瓶をとりだすと言った。
「簡単ですよ。これを飲めばいいだけ、、、。」
そしてさらに寝台に近づいてくる。
リューリは下がれるだけ後ずさったが、すぐ背中が壁にあたった。