冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~

 そう思った時、

 扉の閉まる音と部屋のあかりがおとされる気配を感じとって
 リューリは、はっと目をさました。

 知らぬまに、椅子にこしかけたまま眠っていたらしい。

 がたっと椅子をならして立ち上がると、
 寝台に潜り込もうとしている、アシュレの姿があった。



   「なんだ、起きたのか。」

   「皇帝陛下、、、。」

   「そのまま寝ていてかまわない。」



 そう言いおくと、アシュレはさっさと寝台にもぐりこんだ。


  (そのままって、、、この椅子で眠れってこと?)


 疲れているのだ、できれば寝台で、手足をのばして休みたい。

 だけど、寝台にはアシュレがいて、、、。

 しかたなく、リューリは寝台の横に立ちつくした。

          
          
          



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