冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~

   「いやぁ、まいった、まいった。西の領、ウインギュスター卿の
    娘達が、あんなに美人ぞろいだとはね。」

   「ああ、本当にそうだったな。国の西方は美人の産地だというが、
    その通りだ。」

   「特に、あの、なんて言ったか、、、、シルビア様、、、
    アシュレ様のとなりにぴったりとくっついて、離れなかったな。」

   「ふるいつきたるような美人に寄り添われて、アシュレ様も
    まんざらじゃないって感じだったし。」
  
   「だから、滞在を一日のばしたんだろう?」

   「来週もまた訪ねるとかいう話しだったしな。」



 騎士の一団が去っていっても、リューリはしばらく立ち上がる
 ことが出来ないでいた。

 今、聞いた話が頭の中をぐるぐるまわっている。


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