冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~
そう思っていたからかもしれない。
リューリが馬に乗りたがっているとハドリーから聞いて、
アシュレは違和感を感じた。
「皇妃は馬に乗れるのか?」
「祖国では度々乗っていらしたようです。」
「ふむ。」
高貴な身分の女性は馬にのせてもらうことはあれ、自分から
馬には乗らない。
(あんな華奢な体で、馬を御することができるのか?)
疑問は好奇心に変わった。
「わかった遠乗りには私もでかけよう。」