冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~

 そう思っていたからかもしれない。

 リューリが馬に乗りたがっているとハドリーから聞いて、
 アシュレは違和感を感じた。



   「皇妃は馬に乗れるのか?」

   「祖国では度々乗っていらしたようです。」

   「ふむ。」



 高貴な身分の女性は馬にのせてもらうことはあれ、自分から
 馬には乗らない。

  
  (あんな華奢な体で、馬を御することができるのか?)

 
 疑問は好奇心に変わった。



   「わかった遠乗りには私もでかけよう。」
< 68 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop