完璧男子の憂鬱。



と、ふいにあいつが言う。




…ん?どういうことだ?





「そうみたいね。」




ふふふっ と、
あいつの母親が嬉しそうに笑っている。




は、話が読めない…。



頭にクエスチョンマークを浮かべている俺に、あいつの母親が話し始めた。




「凛子ね、前の小学生にいた時友達がいなくって…。それで、心配してたんだけど、新しい学校では大丈夫そうね。」




と、本当に嬉しそうににこやかに話す。








……なるほど、そういうことか。







母親のこの一言で、俺は全てを悟った。





「凛子と仲良くしてくれてありがとう。これからも凛子をよろしくね、久柳くん。」






< 10 / 43 >

この作品をシェア

pagetop