完璧男子の憂鬱。
と、ふいにあいつが言う。
…ん?どういうことだ?
「そうみたいね。」
ふふふっ と、
あいつの母親が嬉しそうに笑っている。
は、話が読めない…。
頭にクエスチョンマークを浮かべている俺に、あいつの母親が話し始めた。
「凛子ね、前の小学生にいた時友達がいなくって…。それで、心配してたんだけど、新しい学校では大丈夫そうね。」
と、本当に嬉しそうににこやかに話す。
……なるほど、そういうことか。
母親のこの一言で、俺は全てを悟った。
「凛子と仲良くしてくれてありがとう。これからも凛子をよろしくね、久柳くん。」