完璧男子の憂鬱。
放課後。
尾行してて思ったこと。
あいつってつくづく友達いねーのな!笑
バイバイとか、
また明日ね とか、
そんな事言い合える相手もいねぇんだな。
ざまぁ(笑)
まぁ、あんだけ暗くて地味なんだから
当然と言えば当然だが。
なんか、優越感〜♪
だよな、どこからどう見たって
俺の方が人生の勝ち組なんだよな。
それなのに、
勉強も運動もあいつに負けてる
という事実が改めて俺を不快な気分にさせた。
絶対、追い抜いてやる…!
なんて事を思いながら尾行してると、
急にあいつが立ち止まった。
「……ねぇ、いつまで付いてくるつもり?」
………ん?!
「バレバレだから。」
そういって、そっと俺に近づいてくる。
……やべぇ!いつの間にバレてた?!
「ここ、もう私の家なんだけど。」
そう言われてハッとなる。
目の前には少し古そうな小さいアパートがあった。
「私に何の用?」
「……はっ!お前、こんなボロアパートに住んでんのかよ!こんなとこで暮らせんのか?!」
なんてドヤ顔で言う俺。
「わざわざそんな事言うために付いてきてた訳?」
「ち、ちげーよっ!お前の秘密を暴きに来たんだ!」
そう言ったあと、しまったと思った。
言ってしまったら、せっかく
コソコソと付けてきた意味がない。
あ、でももうバレてるのか。
「……秘密?」
そう言って、疑惑の表情をしながら
もっと俺に近づいてくる…