キャラメルに恋して




しばらくして、隼人がやっと口を開いた。




「雛……、俺さ…雛が元彼と俺を重ねて見てるんだと思ったんだ。」



「うん。」



小さく返事をした。



「前の彼女に、重ねられてたから……別れた理由もそれで、だから、傷付きたくなかったんだ。だけど…違ってたんだな。」




さっきの深刻そうな顔から、一変して今は眉毛を少し垂らした笑顔。




そんな隼人の笑顔につられて、私も笑顔になる。



あぁ……。



やっと誤解が溶けたみたい。





それはまるで絡まっていた糸が、解けていくかのようだった。






< 201 / 358 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop