キャラメルに恋して
「えっと、今日からこのクラスになりました、如月 隼人です。よろしく」
教壇に立った隼人は、何の変哲もないあいさつをした。
だけど……、なんだか女子たちの目がハートなのは私の気のせい…なのかな?
いや……、気のせいじゃないみたい。
「え~、じゃあ如月の知り合いの浅木っ」
「え、あ…はいっ」
「如月の希望でお前の席の横がいいそうだ。如月、座っていいぞ」
「はい」
え…っ、えぇ?
隼人の希望で私の隣が隼人に……?
それは……嬉しいんだけども、さぁ……。
「え~…どんな関係なんだろ?」
「幼馴染とか?…いとこ?もしかしたら……彼氏かも」
「え~やだよぉ」
なんか、勝手に言われてるんですけどね。
「ひな……よろしくね」
「へっ、あ……あぁよろしくっ」
いつの間にか私の目の前まで来ていた隼人は、少しかがんで耳元でそう囁いた。