キャラメルに恋して


「えっと、今日からこのクラスになりました、如月 隼人です。よろしく」


教壇に立った隼人は、何の変哲もないあいさつをした。


だけど……、なんだか女子たちの目がハートなのは私の気のせい…なのかな?


いや……、気のせいじゃないみたい。


「え~、じゃあ如月の知り合いの浅木っ」


「え、あ…はいっ」


「如月の希望でお前の席の横がいいそうだ。如月、座っていいぞ」


「はい」


え…っ、えぇ?


隼人の希望で私の隣が隼人に……?


それは……嬉しいんだけども、さぁ……。


「え~…どんな関係なんだろ?」

「幼馴染とか?…いとこ?もしかしたら……彼氏かも」

「え~やだよぉ」



なんか、勝手に言われてるんですけどね。


「ひな……よろしくね」


「へっ、あ……あぁよろしくっ」


いつの間にか私の目の前まで来ていた隼人は、少しかがんで耳元でそう囁いた。




< 244 / 358 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop