キャラメルに恋して
┣波乱の幕開け
「…………」
「ちょっと…、雛?元気だしなよ…。ほっぺた脹れてるよ?」
隣で必死になって私をなだめる麻耶。
はいはい、わかってますよ~ほっぺがやばい事くらい。
だって、わざとやってるんですもん……隼人に気付いて欲しくて。
なのに……なのにぃ~
「ねぇねぇ、隼人くんって何処から来たの?」
「はいっ質問!!彼女はいますかぁ?」
「どんな子がタイプなの?」
「私…どうかな?」
隼人の周りには、女女女女……、女ばっかり!
クラスの女子に留まらず、他のクラスの女子まで………。
そして……隼人も、隼人だよ。
彼女がいるってはっきり言ってくれればいいのに、周りの女子に圧倒されているのか、さっきから困った顔。
微妙に私の方を見てるんだけど……。
捨てられた子犬みたいな瞳で見てるんだけど………。
知らないっ。
隼人の視線を振り切るように、ぷいっっとそっぽを向いた。