キャラメルに恋して
「気をつけて帰れよー」
大きな声に、反応して大きく目を開けると、目の前にいたはずの隼人は
いつの間にか、マンションに入っていこうとしていた。
あれ……、あれれれ……。
拍子抜けしてしまった私に気付いていないのか、そそくさと自動ドアの向こうに……。
ニカッっと歯を出して笑う姿は、お宝ものだけど……。
そんなの見れただけで嬉しかったりするけど……。
なんか物足りないって思っちゃうのは、私だけ?
そんな感じで、マンションから家までの短い道のりは
なんで……?男心ってわかんないなぁ…。
なんて思いで溢れかえっていた。