キャラメルに恋して
「う~ん」
一通り話し終わって、答えを求めてアスちゃんを見た。
だけど、その顔は険しい……というか困っているよう。
「アスちゃぁぁん」
「ん~…、あれじゃない?照れてるとか。
だいたい付き合ってまだちょっとしか経ってないんでしょ?
みんなそんなもんよ」
アスちゃんの言ったことは、いつも説得力がある。
だから、今回のもいっぱい悩んでたけど、私の中ではもう解決しちゃったんだもん。
だけどアスちゃんは、その話題に火が付いたのか
「でもっ…男の子の気持ちとしては―――――…」
長々と語り始めた。
それはアスちゃんの癖みたいなもの。
それがわかってて毎回聞いちゃう私って……ほんと、学習能力ない。
アスちゃんの話は、申し訳ないけど……右から左へと受け流して。
アスちゃんのカップから、ほわほわと出てくる湯気を
ぼんやり見ていた。