キャラメルに恋して
「あー…、はいはい」
どっこいしょ……とでもいうように重い腰をあげた。
席につきたいけど、積極的な女子が私の席を占領しているせいで近づけない。
はぁ………。
隼人に聞こえるように大げさにため息をつく。
隣に座った田中の肩がビクッっと震えたのがわかった。
「もー、行って来ればいいじゃん」
「だからーっ無理なんだって」
麻耶は、そういうけど私って意外と臆病者なの。
女の子を敵に回したくなんか無いし……。
「ふぅ……。そんなんだったら、隼人君の彼女なんて務まんないよ」
キツイ一言に、私と田中の方がビクッっとなった。