キャラメルに恋して
「雛……?」
電話の向こうの声に体がピクリと反応した。
ほら……、隼人が心配してんじゃん。
「楽しみだね…っ、映画!!私、行くの久しぶりだからさー…。今から楽しみ」
無理して明るい声を出した。
やばい……、声震えてたかも。
「俺も映画ひさしぶりなんだ。ってか、恋愛とか見たことないかも。スッゲー楽しみ」
電話の向こうで笑顔になっている隼人を想像すると、不思議と嬉しくなった。
肩の力が抜けて、気持ちがリラックスしたらしい。
だって、その証拠に………
「ぎゅるるるるるるるる~」
ひゃぁぁぁぁ!!お、お腹鳴っちゃったぁぁぁ。