キャラメルに恋して
□11box
┣ウキウキ
「雛!!朝ごはんだって~」
「今行く―!!」
いろいろあったあの日から、一週間。
我が家には、いつもの平和が戻っていました。
あの後、アスちゃんとお母さんは見事に仲直り。
アスちゃんも意地を張ってただけで、ほんとうは嬉しかったんだよね…きっと。
新しいマグカップには熱々のコーヒーが入ってて、湯気がもくもくと出ている。
物は壊れちゃうけど、心は壊れない。
「雛~、今日なんかあるの?顔がニヤけてるけど」
「えっ……」
焦って両手で顔を隠した。
だけど、アスちゃんからの反応がなくて、不思議に思って指の間から様子を伺うと、ニヤついてる顔が目に入った。
「うそだよー、その反応……なにかあるのだな!!」
「ひゃぁぁぁ」
アスちゃんには全てお見通しだったみたい。
この日のために、ちょっとだけダイエットもしたし。
パックもしてた。
なんだかんだ言って、すっごく楽しみにしてたんだ。