キャラメルに恋して
□12box

┣呆然





「雛ちゃん?おぉい」


「何やってんの響くん…。ちょっとこっちに来て!!」


耳の側で、麻耶と響くんの声がするけど、言葉を話す気にもなれない。



私、どうしちゃったんだろう……。


頭がクラクラする。

昨日、あんなに泣いちゃったから?



隼人の寂しそうな声。

まるで、捨てられた子犬みたいだった。



『奈美………』


奈美って、隼人の元カノの奈美さん……だよね。





あれから二人がどうなったのか、わからない。


気付いたら


『ひな!!』


そんな言葉をも気に留めずに、私は……走り出していた。






< 342 / 358 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop