キャラメルに恋して
□12box
┣呆然
「雛ちゃん?おぉい」
「何やってんの響くん…。ちょっとこっちに来て!!」
耳の側で、麻耶と響くんの声がするけど、言葉を話す気にもなれない。
私、どうしちゃったんだろう……。
頭がクラクラする。
昨日、あんなに泣いちゃったから?
隼人の寂しそうな声。
まるで、捨てられた子犬みたいだった。
『奈美………』
奈美って、隼人の元カノの奈美さん……だよね。
あれから二人がどうなったのか、わからない。
気付いたら
『ひな!!』
そんな言葉をも気に留めずに、私は……走り出していた。