キャラメルに恋して
「まっ、待ったぁ?」
ハァハァ言いながら走ってきた雛。
せっかくオシャレしてんのに、髪はボサボサだし汗かいてるし。
華の乙女がこんなんでいいのかよ…………。
「全然待ってないよ?」
このセリフを言うのは、常識でしょ。
「そっかぁ。良かったぁ。」
汗ばみながら、笑顔を溢した雛。
その顔を見て、ドキッとしたのは、多分気のせい。
誰だってドキッっとする笑顔だもんな。
雛の笑顔は。
こんな可愛いい女を振るなんて、雛の元彼はどんな神経してんだか。