キャラメルに恋して
隼人の手はゴツゴツしてたけど、包み込まれるとなんだか安心出来た。
「ねぇ隼人」
「ん?」
「何乗ろっか?楽しみだね」
「そうだな」
そんな他愛もない会話をしながら歩いて行くと………。
遊園地らしき建物が見えて来た。
出来て50年は経っているだろうと思われるような、外壁……。
ちょっとサビてきている看板には、
『“ウェルカム遊園地”』
隼人とハモった。
「何これ…」
「これ書いた人、ヤバい。英語苦手だったのかもな」
隼人は、なんか引いてたけど、私はなんかツボに入ったみたいで、しばらく笑いがとまらなかった。
爆笑している私は気付かなかったんだけど、私たち、爆笑していたせいで変な目で見られてたみたい。
隼人は、顔を赤くしながら「行くぞ」って言って、手を強く引いていった。