あと一歩、君の背中に届くまで
後ろめたい過去
「美晴って、後ろめたい過去とかある?」
大学に入って最初にできた友達の千奈美が私にそう聞いてきた。
いきなりどうしたのだ。
さっきまで、昨日のお笑い番組の話をしてたのに。
「後ろめたい過去?」
「うん、今まで誰にも言ってない過去とか、誰にも言えない過去」
誰にも言ってない過去…か…
あるっちゃあるな。
当時の親友にも言えなかった過去が。
「後ろめたい過去かどうかはわからないけど、誰にも言ってない過去ならある。
後悔してる過去がね」
「えー!なになに?教えて!」