月の花弁
とりあえず、森の中で滝があるとことに着いた。
落ち葉でフカフカなところに
ユリちゃんを下ろす。
「ユリちゃん?
ユリちゃん?」
起きない…か。
まぁ、仕方ないな。
こんなにも強力な魔力縮小リングを
はめられているのに
アズサ様くらいの魔力の男に
追いかけられたんだから。
ユリちゃんは起きてないけど、
「染みるかもしれないけど、
かけるね?」
と、静かにいい、
滝の水を
魔法で作ったお椀に
汲んできてから
血がまだにじんでいる、
ユリちゃんの肩にかける。
「俺が魔力で水を作ってもいいんだけど
ユリちゃんの傷には
滝の水のほうがいいと思って…」