月の花弁




「そんなにくだらないことじゃないわ!!





いいから止まって!!」







「どうせ





露草の城を通らないと






群青の城まで帰れないぞ?






ほら、





俺の速さならあと…





5分位でつくから……」






バヒュン






!!





「ユリ―――――――!!






どこからそんな魔力……!!」








びっくりし過ぎて



ユリ、って呼んでしまった。






…魔力縮小リングをはめているはずの





ユリちゃんが





俺とユリちゃんの間に




小さい風の渦を作ったからだ。










風の魔法は王族くらいの魔力がないと作れない、







一般的には





アズサ様の半分くらいの魔力のものしか





使えない技だ。







反射的によけたものの、






ユリちゃんはそのまま






森の入口付近に落ちていく。








< 157 / 169 >

この作品をシェア

pagetop