月の花弁




ガサガサガサガサェァァ




なんとか





ユリちゃんが





地につくまでに間に合った。






俺とユリちゃんは






俺がとっさに魔法で作った





鳥の羽の上に落ちる形になった。







「……レオン……


大丈夫?





ごめんね…………





あんなことして…………




助けてくれたのに………」






「いや、ごめんね。






止まってって言ってる





ユリちゃんの言い分も聞かずに







連れていこうとして。」






ユリちゃんがビクッと




体を震わせる。





「どうし―――――!!」





気配がする…





こんなにも大勢。







何人だ?





気配を消しているつもりだろうが、





俺の予測では…




「きっと100人越えだね。」




俺はユリちゃんの頭の中に




直接声を響かせる。






…まほうを初めて習う時、




大体はこの魔法からだ。






だから、





今の魔力でも




ユリちゃんなら出来る。





外の人間からは聞こえないし、




相手に直接伝えることができる。





…万が一にも




声に気づかれないように。






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