月の花弁
多分、黒き者の
スパイのためにある魔法とか
父上が言っていた、
双眼鏡のようなものを
作り出す。
…スパイの教育は受けていないけど、
外の世界に憧れて
この魔法で双眼鏡のようなものを作り、
外を見ていたから。
こんなところで
役に立つ日が来るなんて
思わなかったな。
ユリちゃんの頭の中に直接
見えたものを報告する。
「…あれ?
あの使い魔達の服装…
群青の城の使い魔達だよ?
ユリちゃん、良かったね!?
行っておいでよ。
俺は見つかるとまずいでしょ?
…先にカナトのところに
遊びに行ってから、
明日には
ユリちゃんのところに遊びに行くから。
……じゃあ!!
またね〜?」