キスより甘くささやいて
駐車場にたどり着くと、颯太の車が待っていた。
颯太が車の窓から、顔を出す。
「やっぱり来たな。
もう少し待って来なかったら、迎えに行こうと思ってた。」と顔をしかめた。
私が驚いた顔を見せると、
「俺は怒ってるんだよ。でも、美咲を失いたくない。」と照れたように呟き、車から降りて
「寒いよ。早く乗って。」と私を抱きしめた。
私は涙がこぼれ落ちる。颯太は、
「泣くくらいなら、こんな事する事ないんじゃないの?」
と颯太は私の瞼に唇をつけてから、私を車に乗せた。
「昨日は2人でクリスマスする予定だったのに。
また、ケーキ作り直しになっちゃっただろ。」と文句を言う。私は
「ごめんなさい」と大人しく謝る。
颯太は山猫に向かわず、家に車を走らせる。
「颯太、私、荷物持ってきてない」とチョット言ってみたが、颯太は、
「後で、取りに行くよ。」と言って、車を走らせる。
私は、トオルに家に一旦帰ると慌ててメールしておいた
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