キスより甘くささやいて
最近の颯太は仕事も、私とのお付き合いも順調なせいか、とても機嫌が良い。
事あるごとに、一緒にフランスに行って欲しい。
と繰り返し、その度に私が、首を横に振っているのだけど、
へこたれずに何度も口にする。
私が颯太を愛しているってわかってるいるからだ。
颯太はピエールさんと、連絡を取り合い、
gâteauが閉まった後、色々片付けて、渡仏する予定だ。
自宅を人に貸し出し、フランスでの生活に必要なお金を用意する予定になっている。
あの場所はとても人気があるので、
貸し出す事になったら、すぐに借り手もつくと、業者さんの折紙付きだ。
帰り道、車で颯太は鎌倉高校前の横の坂道を登って、毎日自宅に帰る。
最近どうも腑に落ちなくなった事を聞いてみる。
「颯太、江ノ電使うとき、鎌倉高校前の方が近いよね。
高校生の時は七里ガ浜の駅の向こうに学校があったから、
七里ガ浜駅側に降りて行くっていうのはわかるけど、
なんで、今でも七里ガ浜の駅を使ってるの?」という素朴な私の質問に、急に顔を赤らめ、
「それって、今更、聞くの?
もしかしたら、偶然美咲に会えるかもって、思ってたからに決まってるじゃん。」と顔を背ける。
「へ?」
それって、いつ会えるかわからないのに?
「驚いた顔をすんなよ。おまえって、やっぱり、鈍すぎるだろ。」と笑い、
「10年かかったけど、ちゃんと、美咲に会えた。」
と言って、車を駐車場に止め、私の頬にそっとキスをした
事あるごとに、一緒にフランスに行って欲しい。
と繰り返し、その度に私が、首を横に振っているのだけど、
へこたれずに何度も口にする。
私が颯太を愛しているってわかってるいるからだ。
颯太はピエールさんと、連絡を取り合い、
gâteauが閉まった後、色々片付けて、渡仏する予定だ。
自宅を人に貸し出し、フランスでの生活に必要なお金を用意する予定になっている。
あの場所はとても人気があるので、
貸し出す事になったら、すぐに借り手もつくと、業者さんの折紙付きだ。
帰り道、車で颯太は鎌倉高校前の横の坂道を登って、毎日自宅に帰る。
最近どうも腑に落ちなくなった事を聞いてみる。
「颯太、江ノ電使うとき、鎌倉高校前の方が近いよね。
高校生の時は七里ガ浜の駅の向こうに学校があったから、
七里ガ浜駅側に降りて行くっていうのはわかるけど、
なんで、今でも七里ガ浜の駅を使ってるの?」という素朴な私の質問に、急に顔を赤らめ、
「それって、今更、聞くの?
もしかしたら、偶然美咲に会えるかもって、思ってたからに決まってるじゃん。」と顔を背ける。
「へ?」
それって、いつ会えるかわからないのに?
「驚いた顔をすんなよ。おまえって、やっぱり、鈍すぎるだろ。」と笑い、
「10年かかったけど、ちゃんと、美咲に会えた。」
と言って、車を駐車場に止め、私の頬にそっとキスをした