キスより甘くささやいて
時間が経つと、お客さんが少しずつ増えてくる。
トオルはお店ではシルビアと名乗っているようだ。
とても接客が上手で、お客さんを笑顔にする。
お料理はバーテンのテツヤ君の担当みたいだ。
どのお料理もとても美味しい。
シルビアママはお酒を勧めるのも凄く上手い。
私はチョット酔っ払ってきた。
久しぶりに飲んだお酒に身体がフワフワする。
昔から知ってるお店のようで、安心しきって飲んじゃったからかな。颯太が
「美咲、もう飲むな。」
とペリエに切り替えてくれた。トオルは
「せっかく、送り狼のお手伝いをしてるのに」と笑う。
少し、お酒を覚ましてからじゃないと、帰れなさそうだ。
閉店近い時間までのんびりと、過ごす。
高校の時の昔話を懐かしくする。


< 46 / 146 >

この作品をシェア

pagetop