愛す程、狂ってく
 〈冬斗視点〉

冬斗「………これで許せ。」



それだけいって離れた



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それから半年…以来夏希とは話して居ない。

様子を見るにあの時俺が夏希を預けた女子達と仲良くなり色々楽しんでるらしい。


…ある日、夏希について、噂がたった。


それは……テニス部で「テニスの天才プリンス」と呼ばれる程上手いくてイケメン、しかも王子のような仕草で人気の峰川夕夜って奴とデキてるって話。

それよりもまず…夕夜って…夕方なのか夜なのかどっちかにしろよ((殴



真琴「いいの?雪村君。」



話しかけてきたのはクラスで出席番号一番下であの日夏希と友達になってくれた奴の一人、横石真琴。



冬斗「いいのって…なんの事?」

真琴「夏希ちゃんの事よ!好きなんでしょ?」

冬斗「別に。」

真琴「いえ、好きなのよ!!峰川君に盗られてしまうわよ!!」

冬斗「は?もうすでにデキてんだろ?夏希が何なんだよ?俺にはカンケーねーし。」

真琴「…じゃあ何であの日私達の所へ夏希ちゃんを連れてきたの?…夏希ちゃんが好きだから、夏希ちゃんの為を思ってでしょ?」

冬斗「引っ付かれて邪魔だったから。」

真琴「嘘よ!!だって雪村君……夏希ちゃんの様子、ずっと見てたじゃない。」

冬斗「…………」

真琴「私はね、峰川君より雪村君の方が絶対いいと思うの!!」

冬斗「……横石、もう構うな」



うるせーよ、どーだっていい。

あの噂が立ってから俺の方を見てくる奴がわんさかいる。



「あの人…雪村君よ…」

「クールね…梨野さんの幼馴染とかで仲いいんでしょ?」

「イケメン……峰川君に盗られる前に告っちゃえばいいのに………」



うるせー…うるせーうるせーうるせー。

放っといて、俺に構うな、こっち見んな。



夏希は峰川が好きなんだろ?

だって俺は酷い事しか言えない。

峰川はテニスの天才プリンスだし優しいらしいし女子にも人気…ぜってーそっちの方がいいだろ…………


〈真琴視点〉

真琴「もう………」



何よあれ………

黙ってられないよ。
放っておけないよ。

それに…夏希ちゃんは……

まだ雪村君が好きで………

夏希ちゃんは峰川君より雪村君が…………





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