能あるイケメンは羽目を外す
9、魔法をかける ー 陽斗side
杉原と一緒に専務室に戻ると、俺は椅子にふんぞり返りながら正面に立つ杉原に目を向けた。
「杉原、楓のアパートの荷物、俺のとこに移すよう手配しといて」
今日の様子だと営業部の片桐が楓のアパートに現れるかもしれない。
だとしたら、尚更あのアパートに帰らせるわけにはいかない。
片桐には初めて会ったが、復縁を迫るというよりは都合よく楓を利用しようとするような印象を受けた。
楓があんな奴と結婚しなくて本当に良かったと思う。
片桐と結婚しても彼女は幸せになれないだろう。
「本人の許可は取ってるんでしょうね?」
すぐに「はい」と従わないところが杉原らしい。
こいつは疑わしげに俺を見る。
そんな杉原を面白そうに眺めながら、俺はいつもの調子で答えた。
「後で取るよ」
「杉原、楓のアパートの荷物、俺のとこに移すよう手配しといて」
今日の様子だと営業部の片桐が楓のアパートに現れるかもしれない。
だとしたら、尚更あのアパートに帰らせるわけにはいかない。
片桐には初めて会ったが、復縁を迫るというよりは都合よく楓を利用しようとするような印象を受けた。
楓があんな奴と結婚しなくて本当に良かったと思う。
片桐と結婚しても彼女は幸せになれないだろう。
「本人の許可は取ってるんでしょうね?」
すぐに「はい」と従わないところが杉原らしい。
こいつは疑わしげに俺を見る。
そんな杉原を面白そうに眺めながら、俺はいつもの調子で答えた。
「後で取るよ」