能あるイケメンは羽目を外す
真っ白……。

そう言えば、楓はどんなウェディングドレスを着ていたんだろう?

俺が彼女のドレスをデザインするなら……。

イメージがわいてきて、俺はペンを走らせる。

楓は小柄だけど、身体のラインが綺麗だから……ウェストのラインまではスッキリ見せたプリンセスラインで……ドレープをたっぷり使って上品で愛らしく……。

夢中になって描いていると、ノックの音がして楓が入ってきた。

「またサボってる。何を描いてるんですか?」

楓がちょっと怖い顔をして俺を睨む。

彼女が側に来てスケッチブックを覗き込もうとしたので、俺はパンとスケッチブックを閉じた。

今これを楓に見せるわけにはいかない。

「蛇とトカゲ。見たい?」

意地悪く笑って楓を見ると、彼女はぎょっとした顔になって一歩後ずさった。
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