能あるイケメンは羽目を外す

ソファーに座って彼と何気ない会話をするうちに緊張も解れ、気づけば二人共ソファーで寝ていた。

ぐっすり眠れたのはいいけど、せっかく寝室があるのに毎日のようにこれでは意味がない。

時計を見れば午前七時を過ぎていて、私は隣にいた陽斗を慌てて起こした。

「陽斗、起きて！大変、寝坊した！」

「……ん？楓？おはよ」

陽斗が目を擦りながら目を開けた。

ちょっと寝惚けている彼は可愛かったけど、じっくり観察している時間はない。

朝食は空港で食べることにして慌ただしく準備をしてタクシーで羽田空港に向かい、十一時発の石垣空港行の飛行機に乗った。

「楓は沖縄初めてだっけ？」

「初めてです。日本じゃないみたい。パスポートなしでもこんな綺麗な海見れるなんて」

「沖縄は世界有数のダイビングスポットだしね。海は凄く綺麗だよ。海の中もね」