能あるイケメンは羽目を外す
陽斗の目がキラリと光る。

ああ……ダイビングで潜る海も凄く綺麗だと言いたいのね。

「やっぱりダイビングするの?」

週末の伊豆合宿で何とかダイビングのライセンスは取得出来たけど、機材のセッティングはまだまだ覚束ないし不安がある。

そして、何より水の中が怖いのだ。

だって、ダイビングで深く潜ってる時は、どんなに苦しい事があっても急浮上しちゃいけないんだもん。

パニックになって急浮上したら死ぬ可能性もある。

ダイビングは一人で潜るのは危険なので、バディと呼ばれる相棒と一緒に潜る事になっている。

お互いに機材のチェックをしたり、水の中でトラブルがあった時はバディをバックアップして助けるのだ。

「大丈夫だよ。俺、一応インストラクターの資格もあるし、何があっても絶対に助ける」

陽斗が私に向かってにっこり微笑む。でも、その目は真剣で……彼と一緒なら大丈夫な気がしてくる。

この揺らぎない自信はどこからくるのだろう。
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